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バカが還暦を過ぎて生きた証(あかし)がないことに焦燥感を抱いて書き記すバカのレキシ

バカが還暦を過ぎて生きた証(あかし)がないことに焦燥感を抱いて書き記すバカの歴史

H1バカの30代(目的のない人生)30代で肥満になった本当の原因

8-1バカの30代(目的のない人生)30代で肥満になった本当の原因

30歳過ぎて太り始める

私は30歳を過ぎた頃から急に太り始めました。
 
大学でボディビルの真似事をしている頃から20代までは、体重を増やしたいのに太れない体質でした。何をいくら食べても太らないという固定観念があったために、運動不足になっても自分は太らないと油断していたのです。
 
しかし、30代に入って気がついて見ると、お腹の辺りがふっくらとして来て、鏡に写る顔も大きくなったように見えました。ボディビルで付いた胸の筋肉は少し垂れ下がり気味で、触ると柔らかくなっていました。
 
10代の頃から胃弱で痩せ型の体質でしたので、まさか自分が太ることがあるとは思いもしませんでした。残念と言うよりも、むしろ太り始めたことを喜んだりしていました。
 
夏の海水浴に行った時に撮ったスナップ写真のお腹の脂肪を見た時、「これはいけない」と焦りました。

夕食後のピーナッツがやめられない

他人事だったダイエットが自分事になり、プールとウエイトトレーニングのできるジムに通い始めました。
 
週に3回位のペースで、ウエイトトレーニングや水泳で汗を流してみるのですが、あまり効果は出ませんでした。
 
運動ばかりで食事の内容は気にしていなかったからです。激しい運動をすれな脂肪を燃焼させるだろうと信じていました。
 
運動に励めば励むほどお腹が空くので、食べる量が増えてしまうことも原因ですが、大敵は好物のピーナッツだと思います。
 
子供の頃からの癖で、夕食を食べた後にテレビを見ながら、ダラダラとピーナッツを食べてしまうのです。脂肪の多いピーナッツが、私を太らせる大きな原因と思いました。

太るものが好き

考えて見ると、私は太る食べ物が好きでした。天ぷらや揚げ物などの脂っこいものや、どら焼きや饅頭などの甘いものも好きでした。コロッケやポテトサラダなどのじゃがいも料理や、うどんやラーメンなど、炭水化物も欠かせません。
 
質素な料理も苦にしませんが、質より量を求めて、子供の頃には鍋の底に残ったカレーにどんぶり2杯位のご飯を混ぜて食べたり、麦飯にソースをかけただけの弁当でも美味しく食べていました。
 
野菜サラダとかダイエットとかの文化は、私が子供の頃にはまだ日本には一般化していませんでした。少なくても私の育った田舎町では全くありませんでした。初めてチーズを食べたのは小学校3年生の時で、固形石鹸のようで気持ち悪くなった記憶があります。
 
炭水化物をお腹いっぱい食べていた子供時代から、脂肪の多い油っぽい料理やファストフードが加わっていく青年時代、運動量や新陳代謝が落ちてくる30代になって、それまで蓄積されなかった脂肪が貯まるようになってきました。
 
食生活の乱れが30代に入って、目に見えるように表れてきました。

長寿食を調べる

30歳を過ぎた頃、5年ほど勤めた会社を辞めました。毎日深夜まで残業の連続で、帰宅するのが面倒になって仕事場にダンボールを敷いて泊まったこともありました。自分の健康のことを考えるようになって、世界の長寿食を調べ始めました。*1
 
どの地方でも特別なものでなく、その土地で穫れる自然の食べ物を食べていました。共通していたのは発酵食品を常食として、傾斜の多い土地で畑を耕すなど、体に負荷のある労働をしていました。
 
私は本で知った長寿で有名な山梨県の棡原村(ゆずりはらむら)に行ってみました。やはりそこも段々畑の多い地方で、発酵食品の酒饅頭なども特産品でした。
 
チーズやヨーグルトは好きでしたが、あまり私の胃腸には合わなかったので、味噌汁や納豆、漬物などを意識的に多く食べるようにしました。
 
日本食の良さがアメリカなどで認められてきた時期でしたが、日本では反対に、憧れていた洋食に偏っていきました。

粗食の反動で暴飲暴食

世界の長寿食を調べた私は、それだけで自分が健康になったような気がしました。「要するに、昔からの伝統的な日本食を食べていれば健康になる」と結論づけました。
 
更に私は、修行僧のような「一汁一菜」こそ究極の長寿食だと考えて、三度の食事を味噌汁と漬物とご飯というような献立で食べることにしました。
 
しかし根性のない私に待っていたのは、餓鬼のように湧き上がるような食べ物への欲望です。体に悪そうな、油っこいもの、甘いお菓子、味の濃い加工食品の誘惑に勝てませんでした。
 
一汁一菜の食事の後に、あんドーナツを食べたり、カレーライスは特別だからと3杯も食べてしまったりしてしまいました。修行もしていない者には、一汁一菜の食事では物足りなかったのです。禅寺でもない家の中には、駄菓子やインスタント食品、加工した美味しいものに手が出てしまうのです。
 
一汁一菜でせっかく身体が軽くなったと思ったら、思いっきり暴飲暴食してしまうのです。努力すればするほど反動も大きくなっていきます。知識だけでは健康になれません。何かが私には足りませんでした。

自己流断食に挑戦

暴飲暴食で胃腸の調子がますます悪くなり、胃腸薬を何種類も試してみました。子供の頃からの食べ物への不摂生のために、慢性的な胃弱になっていました。
 
長寿食を調べていた時に知った断食の本*2で、慢性病が治ったりするエピソードに惹かれて、自分でも試して見たくなりました。本で紹介されていた正式な断食のやり方は、少しづつ食事の量を減らしていき、また少しづつ元の量に回復させていくのです。
 
私は勝手な判断をして、効果を直ぐに実感したいと、初日からいきなり絶食したのです。一日目の終り頃から空腹に襲われます。二日目が一番苦しく感じました。三日目になると、胃腸が空っぽになったことが気持ちよく、身体も軽く感じました。
 
断食を開始すると、それまで気が付かなった誘惑が始まります。それはテレビの食べ物のコマーシャルや料理番組です。普段何気なく見過ごしていた食べ物にまつわる放送が、私の食欲を刺激してくるのです。私はテレビの前にかじりつくようにして料理番組を見ていました。
 
空腹を水でごまかしながら、なんとか一週間の絶食を継続できました。その間、胃が痛くなったり、口の臭いが強くなったりしました。「これが、断食を始めると、身体の悪い箇所に症状が表れる好転反応というやつか」と思いました。

食べない方が快調!

四日目になると、胃腸も体も軽くなったので無性に歩きたくなるのです。半日外を歩き続けても少しも疲れません。自分が仙人にでもなったような気分になりました。
 
「食べない方が健康になる!」と私は実感できました。もっと断食を続ければ、ますます健康になれると思いました。
 
十日目になると立ちくらみがするようになりました。座っていて立とうとすると目の前が真っ暗になります。この頃になると、断食をいつ止めればいいか気になりだします。
 
二週間になると身体もかなり細くなりましたが、筋力も落ちてきました。特に膝の筋力が弱って、立ち上がろうとすると、膝に力が入りませんでした。
 
これ以上続けると、返って体を痛めそうになってきたので断食を止めることにしました。

回復食に失敗

絶食から元の食事に戻すのがこんなに難しいとは想像していませんでした。
 
正式には、重湯からお粥というように、減らす工程よりゆっくりと回復させていくべきです。知識としては理解していました。
 
自分で重湯やお粥を作るのは面倒でしたので、私は牛乳やジュースなどの飲み物から始めました。問題はその後です。私はピーナッツを食べてしまいました。よく噛めば大丈夫と思ったのです。数粒から始めようとしたのですが、食べ始めると食欲が異常な程溢れてくるのです。私はいきなり一袋食べてしまいました。
 
どうしてピーナッツみたいな消化の悪いものを食べてしまったのか?断食の間、大好物のピーナッツが無性に食べたかったのです。後悔しても遅く、ピーナッツを食べた後は、断食の前よりも胃もたれを強く感じました。
 
いい加減な方法で断食をするべきではありません。減食するときよりも、増食していく過程がとても難しいので、一人で行うには無理があります。食欲の暴発を管理してくれる環境が必要です。

肥満の本当の原因

30過ぎて太り始める原因は、運動不足や新陳代謝の低下だけではなく、もっと心的な要因が大きく存在します。
 
男性が20代から30代に変わる時、一つの節目を感じます。「こんなことをこのまま続けていて良いのか?」「自分の本当にやりたいことは何なのか?」。周りを見れば、同世代の中には結婚するもの、子供が生まれるもの、家を建てるものがいます。「自分は何をやっているのか?何をやってきたのか?」。勢いだけで駆け抜けてきた20代のまま30代に入って行くのに抵抗を感じるのです。「自分が生きていく目的は何だったのか?」「自分はこれからどうなりたいのか?」
 
30代に入っても、私には人生の目的がありませんでした。動物園の猿のように、その日その日の餌を食べることに慣れてしまって、手持ち無沙汰でぼんやり過ごしているだけでした。
 
「ただ食べて、寝て、ぼうっと時間を潰しているだけの人生」。「何の取り柄のない自分でも、もっと別の生き方があるに違いない。もっと輝ける生き方があるはずだ」
 
漠然とした希望と現実の落差がストレスとなって、その不満を食べることで満たそうとします。私の肥満の本当の原因は、生きる目的を見出せない不満から来ていたのです。